東京都立川市を本拠地にして活躍する、てるてる坊主のキャラクター「てるる」。

そのてるるが、雨具と防災グッズの通販サイト『テルルヤ』をオープンさせました。

しかし、そうは簡単にいきません。

Amazonに出品するも、いきなり3件もの嫌がらせ注文を受けてしまいました。

お客様に配送手数料をのぞいた金額を返金しましたが、詐欺師扱いされてしまった、てるる店長。

対応に困り果て、ついに警察へと電話することになったのです。

 



 

警察に電話をかけるというのは、あまりしたくないことです。

誰だって大事にはしたくありませんし、できれば穏便にすませたくもあります。

てるる店長は、本当に心が重く感じました。

 

しかし、今の状況のまま放っておいたら、テルルヤはずっと詐欺のお店ということになってしまいそうです。

自分はまともな事をしている自負がありましたし、もしかしたら今後、テルルヤと似たような被害に合うネットショップがでてくるかもしれません。その時、てるる店長が今、警察で対応しておけば、次の被害者の助けになるかもしれません。

そのためにも、てるる店長は、勇気を出して、立川警察に電話をかけました。

 

対応してくれたのは、知能犯を専門にした刑事さんでした。

てるる店長は、今までの経緯を、全て説明しました。刑事さんはとても親身になって話を聞いてくれました。

そして、こういう嫌がらせ行為をする相手に、どうすればいいかを聞いたところ、刑事さんはこう言いました。

 

「そのお客さんが嫌がらせをしてきているというのは、あなたの想像でしかないですよね」

 

てるる店長から、ため息がもれます。

 

-やはり、そう言われてしまうんだね……。

 

なにせ嫌がらせの全てに、証拠がありません。たまたま、おかしな事が続いてるともとれてしまうのです。証拠がなければ、警察だって動きようはないでしょう。

警察はAmazonに相談した時と、似たような対応だったわけです。

ただ一つ、刑事さんは、てるる店長が納得する言葉をかけてくれました。

 

「ネットショップでは、いろんなことが起こります。それらを、うまいこと対処していくのが、手腕の見せ所なんじゃないでしょうかねえ」

 

てるる店長は、この言葉にハッとしました。

そして、確かにその通りだと思いました。今、起こっていることは、もしかしたらとても些細なことなのかもしれません。高額な被害が出ているわけでもありませんし、これから先、もっと大変なことが待っているかもしれない。

こんな事でくじけているようでは、ネットショップなんて、やらない方がいいのです。

てるる店長は、もう一度、テルルヤを立ち上げた時のコンセプトを思い出しました。

 

-どんな天気の日も、晴れやかな心になって欲しい

 

たくさんの人を晴れやかな心にするには、てるる店長自身が、強く晴れやかな心を持ち続けなければなりません。

てるる店長は、刑事さんに丁寧にお礼を言い、電話を切りました。

 

そしてお客様に、嫌がらせ注文に関しては警察に相談しているという文言をつけ、要求通り全額の返金をしました。

こんなことで、立ち止まっている暇はないと考えたのです。

大事なのは、これからこのようなことが起こらないようにすることです。

てるる店長は、Amazonではなくテルルヤのホームページの返金ポリシーに、住所不定の場合の対応の書き込みを加えました。

 

そして、Amazonからは撤退することにしました。

最低評価を消すことができなかったので、このまま出品していても意味がないと考えたからです。

悲しい結果にはなりましたが、ネットショップ界のことを勉強できたのですから、良しとすることにしました。

新しいことをするには、壁というのはつきものです。

 

そして、てるる店長は再び動きはじめます。

晴れやかなテルルヤを、皆様にお披露目するために。


 

 

つづく