てるてる坊主のてるるには、夢がありました。

 

ーどんなそらでも、はれやかなココロになってほしい!

 



空は、毎日晴れているわけではありません。残念ながら、雨は降るし、雪や、暴風雨の時だってあります。いくら、てるるが晴れを願ったところで限界があります。

しかし、人の心に限界はありません。例え空が雨でも、人の心は、晴れやかになることができる。

てるるは、その手助けをしたいと、いつも思っていました。

そしてある日、ひとつのことに、気づくのです。

 

「はれやかなレイングッズを、ていきょうすればいいんじゃないかな! そうすれば、あめのひでも、ココロをはれさせることができる!」

 

その日から、てるるは、動きだしました。

どうすれば、晴れやかなレイングッズを手に入れることができるのか。インターネットで調べ、分からないことは人に聞き、てるるな事務局のてんちゃんと毎日会議を開き、くる日もくる日も勉強をしました。

しかし勉強すればするほど、気づかされていく厳しい現実。

 

・てるるには初期費用がほとんどない

・お店を開くにあたっての、知識のなさ

・経験力、技術力のなさ

・雨具屋のツテや横のつながりのなさ

・その他、たくさんのこと

 

そもそも、そんな簡単に参入できるほど、雨具界は甘くありません。既にたくさんのレイングッズを取り扱うお店があり、しのぎを削っています。新参者のてるてる坊主に、いったい何ができるというのか。資金力も強力な後ろ盾もないじゃないか。これは、無謀というものなんだ。

 

「やっぱり、うまくいかないんだ。てるるには、むりかも。。」

 

てるるの心に、暗雲が立ち込めました。

思えば、てるるがキャラクターとして生まれた時も、困難の連続でした。

新参者のキャラクターは信用がおけないからと、ほとんどのキャラクターイベントに門前払いをくらいました。てるるを応援してくれる人は一人もいませんでした。やっと出られたイベントも、てるる目当ての人は皆無。誰も来てくれないイベントも、何度も経験しました。

信用していた人に裏切られたこともあります。

たくさんたくさん、傷つきました。

なんでこんなに人気がないんだろう。なんで、誰も相手してくれないんだろう。そして、

 

ーどうしたら、たくさんのひとに、はれやかさをとどけられるのだろう。

 

その思いから、てるるはいろんなことに挑戦していきました。何度も失敗する日々。その度に、てんちゃんとの反省会。次は、こうしてみよう。ダメなら、違うふうに……。

いつのまにか、多くはないけど、てるるを見守ってくれる人たちがでてきてくれました。

こんなに嬉しいことはありません。応援してくれる人がいるという幸せ。みんなを晴れやかな心にしているつもりが、自分が晴れやかにしてもらっているという幸せ。晴れやかな心の、連鎖。

 

「いっしょだ。あのときと、いっしょだ。」

もう一度、思い出そう。てるるの夢を。

 

ーどんなてんこうでも、はれやかなココロになってほしい!

 

てるるは、踏ん張りました。

そして、ついにネットショップ「テルルヤ」を開くという結論に達したのです。

 

ネットショップなら、実店舗より比較的、初期費用を抑えることができます。最初は在庫も少なく、こじんまりとしますが、勉強しながら徐々に大きくしていけばいいじゃないか。

大きくなったら、てるるの本拠地、東京都立川市にも恩返しができる。しかも、より多くの人の心を晴れやかにできるかもしれない。

「ああ、そうだ! ぼうさいグッズも、しいれることにしよう!」

最近、世界は異常気象に悩まされています。ゲリラ豪雨や台風は、年々破壊力を増していきます。防災グッズで異常気象に備えることができれば、安心感から、晴れやかな心になれる。

 

てるるの夢が、どんどん膨らんでいきました。

「みんな、まっててね! てるる、ぜんりょくで、はれやかにするから!」

 



しかし、そうは簡単に、物事は運ばなかったのです。

てるるに立ちはだかる、いくつもの壁。

受ける嫌がらせの数々。

心が折られる日々。

この時のてるるはまだ、それらが待ち受けていることを、知る由もありませんでした。

 

つづく